銀座を題材にした物語 その6

銀座を題材にした小説(1)

『黒革の手帖』

小説『黒革の手帖』の中の「クラブ・カルネ」が所在する設定とされるのは、銀座七丁目付近。巨額の金を横領し、銀座のクラブのママに転身した女性銀行員を、銀座を舞台とした女の世界を背景に描いています。小説第二節に、「数年前に起った或る地方銀行の横領事件」「その金額が九億円にも達していたことで世間をおどろかした」と記した箇所がありますが、劇作家の山崎哲は、元子の手口は、1973年の滋賀銀行9億円横領事件に触発されて書かれたと推定しています。同事件では、同銀行山科支店のベテラン女子行員・Oが、その立場を利用し、1968年から5年3ヶ月にわたり、定期預金、通知預金の偽造伝票を作成して現金を引き出し、総額で約9億円を横領していました。ただしOは、ギャンブルや贅沢三昧の日々を送る愛人に、金のほとんどを貢ぎ、自身は困窮した暮らしをしていた点で、本作の元子とは異なっています。なお、本作刊行の翌年となる1981年には、女子行員・Iによる、三和銀行オンライン詐欺事件が発生し、偽造伝票に拠らない新しい手口として、当時注目を集めましたが、同事件でも、詐取した金の現金化に、本作同様、架空名義口座が使われていました。著者は銀座のバー「眉」「ラ・モール」(いずれも現存せず)などを取材していますが、著者と長い付き合いのあった、文壇バー「ばあもす」(現存せず)に勤めていたママ・Hによれば、牧野獣医には、実在のモデルがいたとされています。取材に訪れた時の著者は、助言を受けるまじめな客で、ホステスたちの話をじっと聞いていましたが、メモは一切とらなかったそうです。「黒革の手帖」のいわれに関して、著者は「宝石商が顧客とその売った商品の名をメモした手帖から取った」と記しています。著者は宝石商の顧客リストである“黒い革表紙の手帖”に関する情報を、税務署員からの1962年来信の手紙を契機に得たのち、宝石商の革手帖を脱税者リストに置き換え、本作を設定したと推定されています。

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あらすじ

原口元子は、銀行の支店に勤務する地味なOLだった。しかし彼女は、その地位を利用して、銀行から7568万円の大金を横領、それを元手に、銀座のクラブのママとなる。競争や葛藤が渦巻く夜の銀座で、さらなる野望へ向け彼女が狙う次の獲物は…。

登場人物

原作における設定を記述。

  • 原口 元子:本作の主人公。元は東林銀行の女子行員だったが、叡子の店の見習いを経て、やがて銀座に自らの店「クラブ・カルネ」を開く。
  • 楢林 謙治:楢林産婦人科病院院長。
  • 橋田 常雄:医科系大学専門の予備校「医科進学ゼミナール」理事長。
  • 安島 富夫:橋田の知人の国会議員秘書。
  • 山田 波子:クラブ・カルネに飛び込んできたホステス。天性の華やかさと、男を籠絡する手腕を持つ。
  • 中岡 市子:楢林産婦人科病院の婦長。
  • 島崎 すみ江:赤坂の料亭「梅村」の女中だったが、クラブ・カルネのホステスに転身する。
  • 岩村 叡子:銀座で10年以上「クラブ・燭台」を経営してきたママ。
  • 牧野(獣医):銀座界隈の事情なら何でも耳に入れている、女のような振る舞いの男。
  • 村井 亨:東林銀行の支店次長。
  • 長谷川 庄治:銀座の大型店「クラブ・ルダン」を経営する長谷川商事の社長。

にっぽん製

『にっぽん製』

『にっぽん製』は、三島由紀夫の長編小説。1952年(昭和27年)、「朝日新聞」11月1日号から翌年1953年(昭和28年)1月31日号に連載され、単行本は同年3月20日に朝日新聞社より刊行。同年12月8日には、山本富士子主演で映画も封切られました。現行版は角川文庫で刊行されています。フランス帰りのファッションデザイナーと、そんな彼女に一目惚れした朴訥な柔道家との恋のゆくえを、戦後まもない日本が直面した伝統と新たな価値観のせめぎ合いを背景に描いた物語です。対照的な2人の恋愛模様を、脇にコミカルな人物を配しながらユーモラスに描いた娯楽的な趣の中にも、新たな日本社会での「美」と「正」の結びつきを模索した作品となっています。

登場人物

  • 栗原正:柔道家。五段の腕前。ぎっしり筋肉のつまった、いかつい大まかな鈍重な顔。のっそりした熊のような体格の朴訥な青年。東洋製鉄の庶務課に勤めながら柔道に励む。早くに父を亡くし、母と二人で緑ヶ丘の町はずれの借家に住んでいたが、母の死去で、東北沢駅近くの代々木大山町にある会社の独身寮に移る。母の死後は夜は外食が多く、中華そばを2杯食べる。
  • 春原美子:ファッション・デザイナー。小造りの顔に、小さなくくり目をつけたような唇の美人。銀座にベレニス洋裁店を開いている。かなりいい家の妾腹の娘らしいが、家出をし男と同棲しながら洋裁学校を出た。男と別れた後は堪能なフランス語を生かし映画配給会社に勤めながらデザインの勉強をしていた。不羈奔放な性質。
  • 金杉明男:美子のパトロン。初老の生地商。長身で、日本人にしては切れ長の端正な目であまり感情を表さない紳士。鼻下に半白の口髭を生やしている。イギリス風の渋い服装を好む。3年前に妻を亡くし、その後、親子ほど年の違う美子と同棲し、新宿御苑わきの洋館で暮している。カンがいい。堀留の裕福な生地問屋の息子で放埓な青春時代を送った。
  • 笠田夫人:ベレニス洋裁店の常連客の金持ち。大兵肥満で大きな顔とお尻の巨体。皺のばし手術で目がつり上っている。「気の利いた人」と思われることが大好き。満州浪人から全国長者番付に入る炭鉱主になった夫がいる。家の応接間は、源氏物語のような美しい几帳、虎の敷物、ロココ調の鏡張りのテーブルと椅子、西太后の宮殿のような中華風の窓と欄間、モダンアートな胡桃色の大理石の炉棚の上には天井から水墨画が吊るされ、フランス人形の顔の藤娘が舞い、お祭佐七の羽子板が飾ってあるインターナショナルな豪華さ。地は気のいい豪傑な日本のおかみさん気質。世話やきで、他人のドラマチックな事件やもめごとの仲裁に駆け回ることが大好き。
  • 根住次郎:コソ泥。自称19歳。獅子鼻の上に、あるかなきかの小さい目とひどくお上品な柳形の眉が並んでいる憎めない顔。口は笑うと耳まで裂けそうだが、話すときにはほころびを隠すように口の真中から3分の1だけを動かしてしゃべる。子供扱いされたくなくて、赤ん坊が田舎にいると正に嘘をつく。器用ですばっしこく身が軽い。物をためこむ動物のような習性があり、ポケットには鼻紙代りにした新聞紙を入れている。中華そばを食べた後の割箸も、ていねいになめ、その新聞紙に巻いてふところにしまっておく。西部劇が好き。
  • 阪本譲二:中年の画伯。美子の元恋人。美子の男遍歴の秘密を知っている女ったらし。ひろい冷酷な額で左ぎっちょ。うぬぼれが強くずうずうしいニヤけた男。垢抜けた美子を見て、よりを戻そうとする。
  • 桃子:ベレニス洋裁店の店員で美子派。18、9歳。丸顔で小柄の可愛らしい娘。自分が可愛らしくみえることを知っている妖精じみたところのある利巧な性格。恵比寿駅近くに住んでいる。
  • 奈々子:ベレニス洋裁店の店員で金杉派。19歳。桃子に比べると貧血質の陰気な子。顔立ちは小さく整って美しいが、小鼻のわきや目尻にほんのりと影があるような地味な印象。いつも浮かぬ顔をしている。ときどきもらす微笑が神秘的な魅力があるが本人は気づかない。金杉を慕っている。
  • オールドミスのタイピスト:東洋製鉄の庶務課にいるタイピスト。正の同僚。恋をしている正の変化に目ざとく、正をからかう。
  • 漬物屋のおかみさん:緑ヶ丘の商店街の漬物屋のおかみ。佃煮や煮物などの惣菜や、卵、塩鮭、納豆も売っている。
  • ベレニス洋裁店の常連客の夫人たち:政界や財界の大どころの奥様連。ふちなしメガネをかけたギスギスした体のA夫人。身の丈五尺に満たないおしゃくみたいなB夫人。足が卓袱台の足ほど短いC夫人。
  • ベレニス洋裁店の宿直:痰のからむ老人。
  • 杉井愛声:ラジオ俳優。ファッションショーの司会者。いつもお風呂に入りたてのようなツヤツヤした顔。
  • 新橋の料亭の女将:金杉と美子のいきつけの、牛肉のチュウチュウ焼のうまい店の女将。正を連れてきた美子を偵察する。
  • 本多製鋼の社長:76歳。「エー、エー」づくしの挨拶で柔道試合開会の辞を述べる。阪本の絵をひいきにし購入している。半可通のハイカラを言うのが癖。禿げ頭。
  • 高浜五段:東洋製鉄の大将。予選で右足を捻挫する。副大将は正。
  • ジャン・ベルトラン二段:フランス人の柔道家。背が高く六尺以上。どこの会社とも関係のない篤学の人類学の学生。パリへ行った正に特別の親しみを感じて弟子同様に彼に仕えている。日本語をわずか3年でマスターした。日本人よりも日本的で、下宿に住み和服で暮らしている。納豆を食べ、味噌汁が好き。近所の夏祭では神輿もかつぐ。
  • 吉川八段:試合の主審。
  • 矢代初段:東洋製鉄の選手。本多製鋼の神埼初段に勝つが、次の大田原二段に敗れた。
  • 大田原二段:本多製鋼の選手。蒙古人のような顔。東洋製鉄の矢代初段と村田初段に勝つが、次の小此木二段に寝技の横四方固で敗れた。
  • 小林二段:本多製鋼の選手。東洋製鉄の小此木二段と大沢二段に勝つが、次の山口三段に敗れた。
  • 森三段:本多製鋼の選手。東洋製鉄の山口三段に小内刈で勝つ。次の近藤三段にも背負投げで勝つ。次の正には判定負けする。
  • 松山四段:本多製鋼の選手。正の強敵。色白の顔に髭の剃りあとが青々としている。正に燕返しで敗れる。
  • 本郷四段:本多製鋼の選手。正に寝技で敗れる。
  • 宮内五段:本多製鋼の選手。正に大外刈で敗れる。
  • 私服の刑事:講道館に防犯に来ていた刑事。阪本のカバンを盗んだ根住次郎を現行犯で逮捕する。

銀座スイーツ三昧!

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