銀座を題材にした物語 その7

銀座を題材にした小説(2)

『にっぽん製』

引き続き、三島由紀夫の長編小説『にっぽん製』について・・・。連載にあたって三島は、「片足にゲタをはいて、片足にクツをはくといふ奇妙な二重生活は、明治以来のわが現代『につぽん』の伝統である。この小説に描かれる、柔道家の世界と、流行をつくるデザイナーの世界との奇妙な対照もその一例にすぎない。この二つの世界はどこで会ふであらうか。それとも会はないだらうか。作者は夢と現実をつなぐ現代のドン・キホーテたる若い主人公の活躍に期待したい」と述べています。

銀座の三ツ星レストラン

テレビドラマ

文芸劇場『にっぽん製』(NHKテレビ) は、1963年(昭和38年)金曜日の20:00~21:00に放送されました。

  • 脚色:椎名利夫
  • 演出:畑中庸生
  • 音楽:内藤法美
  • 出演:越路吹雪、渡辺文雄、斎藤達雄、南原宏治、高杉早苗、山田順一、藤圭子、野中培子、ほか。
おもな刊行本
  • 『にっぽん製』(朝日新聞社、1953年3月20日) 装幀:生沢朗。紙装。フランス装。紺色帯。本扉に「朝日連載文芸図書」とあり。帯(裏)に浦松佐美太郎による作品評。
  • 文庫版『にっぽん製』(角川文庫、2010年6月25日) カバー装幀:國枝達也。橙色帯。付録・解説:田中優子。帯(表)に著者肖像写真。

映画『にっぽん製』

『にっぽん製』(大映) 1953年(昭和28年)12月8日封切。モノクロ 1時間37分。朝日新聞連載の三島由紀夫の原作を、「若き日のあやまち」の菊島隆三が脚色した作品です。「浅草物語」の島耕二、長井信一が監督、撮影にあたりました。音楽は「霧の第三桟橋」の大森盛太郎。「浅草物語」の山本富士子「紅椿」の木村三津子、「魅せられたる魂」の上原謙、「血闘(1953)」の三田隆、「女の一生(1953)」の菅井一郎などが出演しています。

あらすじ(1)

若いデザイナー春原美子は、パリへの研究旅行の帰り、柔道試合で同じくパリにでかけた栗原と知り合う。朴訥な栗原は、美しく優しげな美子がすっかり気に入り、彼女こそ生涯の伴侶と一人ぎめにきめてしまう。一人の母が急に他界してより一そうその想いはつのった。ある日美子をたずねた栗原は咄々と心のたけをうちあけにかかったが、美子はむろん一笑に附した。彼女には金杉という理解あるパトロンがおり、今度のパリ行も彼女が経営する洋裁店ベレニスの資金もすべて彼のふところから出ている。栗原と彼女のはなしを盗み聴いた栗原の自称子分こそ泥の根住は、親分の恥をすすごうとばかり美子のデザイン・ブックを盗みだすが、栗原は怒って彼を投げとばす。パリ一年の苦心も水の泡、と狼狽している最中に、失せ物を届けられた美子は、さすがに感謝をおぼえて栗原をお茶にさそった。偶然現われた金杉を彼女の兄、と言いくるめるが、純真な栗原はつゆ疑わない。するうち、金杉は美子に求婚するが、彼女は返事を帰朝記念のファッション・ショウの後に保留した。美子に栗原を紹介された金杉の妹の桃子は、彼の竹を割ったような魅力に、少女らしいはげしい恋心をおぼえた。が、美子に夢中の栗原は相手にしない。

あらすじ(2)

ファッション・ショウの当日、金杉の一件がばれ、彼女の偽善ぶりに怒りを爆発させた栗原は、その頬に平手打ちをくらわせて席をけった。直後金杉は返事をうながすが、今は忽然栗原への愛にめざめた美子には、はっきりした返事はできない。一方彼女をにくみながら思いきれない栗原は、柔道への精進に一切を忘れようとするが、心のみだれか、晴れの全日本選手権大会では決勝まで進みながら敗れさった。その場にかけつけた美子との間に和解がなり、話は結婚までいったけれど、金杉の胃穿孔罹患でまたも美子は愛と恩義との板ばさみになる。しかし、金杉は紳士だった。病気平癒とともにすまながる美子と栗原の仲を微笑で祝福し、傍ら妹の失恋をもやさしくいたわるのだった。パリ帰りの最尖端女性美子は、今は純「にっぽん製」栗原の、これも「にっぽん製」女房として、炊事に洗濯にいそしむこととなった・・・。

スタッフ
  • 監督:島耕二
  • 脚本:菊島隆三
  • 撮影:長井信一
  • 音楽:大森盛太郎
  • 美術:仲美喜雄
  • 照明:佐藤寛
  • 企画:土井逸雄
キャスト
  • 春原美子:山本富士子
  • 栗原正:三田隆
  • 金杉明男:上原謙
  • 金杉桃子:木村三津子
  • 根住次郎:飛田喜佐夫
  • 阪本画伯:菅井一郎
  • 笠田夫人:岡村文子
  • 髭の男:谷謙一
  • ギャラリイの支配人:斎藤紫香
  • 寮の若い男:武江義雄
  • 講道館の事務員:日下部登
  • 審判:守田学
  • 宮本六段:海野光一
  • 東洋製鋼の女事務員:有島圭子
  • 老人の小使:此木透
  • 女店員木塚奈々子:新宮信子
  • 女店員島原田鶴子:谷遥子
  • 女店員飯田和子:浜路真千子
  • 女店員堀井花枝:大野恵巳子
  • 女客金田計子:及川千代
  • 女客藤村隆子:日高加月枝
  • 女客渡辺弘子:三島愛子
  • 女客小島芳江:須田喜久代
  • 舞台係:島照彦
  • 医師徳川博士:山口健

インターミッション

『インターミッション』

取り壊しが決まった名画座・銀座シネパトスを舞台に、映画の休憩時間に交わされる会話劇によるブラックコメディです。この作品のために、映画を愛する豪華キャスト、スタッフが集結しました。出演は、「透光の樹」の秋吉久美子、「ヒミズ」の染谷将太、「まあだだよ」の香川京子ほか。監督は、本作が劇場用映画初監督となる樋口尚文です。

あらすじ

銀座のど真ん中に位置する古い名画座。取り壊しが決まり、支配人のクミコ(秋吉久美子)とスーパー年の差カップルの夫ショウタ(染谷将太)は、苛立ちながらその最後の日を待っている。ところがそんな劇場に、地震と放射能の心配で毎日モヤモヤしている、アブないお客さんたちが押し寄せてくる。映画の休憩時間ごとにスパークするお客さんたちの物語が、やがてクミコにあるとんでもない決意をさせる……。

登場人物

  • クミコ:秋吉久美子
  • ショウタ:染谷将太
  • ヒナコ:佐伯日菜子
  • エイタ:奥野瑛太
  • ナオト:竹中直人
  • 香川京子:香川京子
  • アキコ:小山明子
  • ナツキ:夏樹陽子
  • ハコ:大島葉子
  • エリク:与座重理久
  • クミ:水野久美
  • キキ:杉野希妃
  • シロウ:佐野史郎
  • サキ:寺島咲
  • アンナ:中川安奈
  • ユリコ:ひし美ゆり子
  • ヨーコ:畑中葉子
  • コーイチ:大瀬康一
  • ビン:古谷敏
  • ゴー:利重剛
  • ナツヒ:上野なつひ
  • グレン:小野寺・グレン・光
  • マルパパ:中丸新将
  • シオン:中丸シオン
  • ユウリ:森下悠里
  • ヒョンリ:玄里
  • シゲヒサ:大野しげひさ
  • アマネ:岡山天音
  • ムギ:門脇麦
  • 女易者:水原ゆう紀
  • クルミ:森下くるみ
  • カナエ:勝野雅奈恵
  • ヒグ・ボマー:樋口真嗣

スタッフ

  • 監督:樋口尚文
  • 脚本:樋口尚文 、 港岳彦
  • プロデューサー:蔵原康之
  • 撮影:町田博
  • 美術:部谷京子
  • 音楽:菅野祐悟
  • 録音:益子宏明
  • 音響効果:小森護雄
  • 照明:津嘉山誠
  • 編集:山本憲司
  • ライン・プロデューサー:井上淳
  • 助監督:根木裕介

銀座スイーツ三昧!